今、私は好きな場所で好きなことをしながら、自分らしく日々楽しく過ごしています。
しかし数年前、今思えば結婚詐欺師と思えるような人と地獄の結婚生活を送っていました。
私名義で多額の借金を作られ、もちろん愛されていないので不倫は当たり前、都合が悪ければすぐに暴力。
息子がお空に旅立ってしまった時でさえ、不倫で帰ってこないような人でした。
もうこれ以上借金もできずお金が底を尽きた頃、給料日にお金を引き出すまで暴力・監禁され結果的に私は警察に保護されました。
その人と結婚したら、苦労することはわかっていました。
なぜ離れなかったのか。
共依存に陥っていたからです。
離れなかったのではなく、離れられませんでした。
私はたくさんのかたに助けていただき、無事に離れることができたのです。
共依存の恐怖
息子が天国に行ってしまったとき、婚外子を作っていた元夫。
そのストレスからかパニック症になり心療内科へ行った際、カウンセリングでこう言われました。
「症状はお薬を出しますが、ひどい共依存になってますね。ご自身でも気づいていないんじゃないですか?共依存を克服するためのグループワークや、個人カウンセリングがあります。強制はしませんが、これ、改善しないとずっと楽になれないよ・・・(涙声で)ごめんね。幼少期に家庭環境に問題ない?」
私は訳がわからず
「いじめはありましたが、一般の家庭だと思います。その“共依存”というものから抜け出したら、私は夫と離れることになるんですか?だったら結構です。」
と病室を後にしました。
今になってみると、この考えや発言がそもそも『共依存』だとわかります。
あのとき私を救ってくれようとした心療内科の心理士さん、カウンセラーさんの顔を思い出すと胸が痛みます。
その後私はまた日常に戻り、数年後にやっと、DVから保護という形で離れることができました。
避難先の警察や相談員には何度も何度も、今後の注意を促されました。
DV被害者の女性は共依存に陥っていることが多く、何度呼びかけても陰でコソコソと関係を戻していることがあるそうです。(私がいた管轄では半分以上いらっしゃるそうです。)
私も当時は『見つかりたくない、怖い』という思いと共に、離れたことがすごくすごく苦しかったです。
振り返ると、自分は母親としても失格で『どうしようもなくこじらせたヤツ』でした。
前置きが長くなりましたが、ここから私が今こうして幸せになれるまでの気づきや考え方の改革が始まります。具体的行動については発信し続けていきますね。
避難後、外出禁止令も出ていたため仕事にも行けず、ただただ考え、本を読み、考えに考え抜き、ようやく色々な点と点がつながり始めました。
誰かを変えることはできません。
しかしほんのわずかでも、誰かの幸せにつながる何かのきっかけや勇気、気づきになれば嬉しいです。
アダルトチルドレン
「アダルトチルドレン?あぁ、精神的に未熟な大人?いるよねー、そういう人。」
それまでの私は間違った解釈をし、その程度にしか思っていませんでした。
元夫のDVから保護され避難したあと、いつか心理士に言われた『共依存』について調べ始めました。
“共依存”とは
元々広くは、アルコール依存症の夫とその夫の妻が曲がった形で尽くしてしまう事例で使われていた言葉だそうですが、今ではアルコール依存症に限らず色々な場面で、同じような症例にも使われます。
共依存の例はいくつかありますが、よくある例と過去の私の状態が下記です。
・自己否定感
・見捨てられ不安(相手がいなくなったら生きていけないと思い、必死にしがみつく)
・自己犠牲をしてでも尽くす
・相手を理解できる・救えるのは自分しかいないと思い込む(それを生きがいにする)
・心理的に問題がある者同士の傷の舐め合いのような関係
これら全ての根底にあったのは、自分自身を認めていない、愛していないことを拗らせた『自分が確立されていない』ことではないかと思っています。
そしてその自己否定感の原因は、最初はいじめだろうと思っていましたが、突き詰めていくと子どもの頃の親との関わり方に問題があったことに気がつきました。
(後にわかりましたが、いじめの原因も家庭環境に起因している可能性が高そうです。)
私の両親はと言うと
■父親■
・仕事でほとんど家にいない
・亭主関白で母や私は意見を言ってはいけないモラハラ
・都合が悪くなると暴力
・無意味な厳しさ
・泣いたり痛がったり、怖いというと「そんなことで」と怒られる
■母親■
・他人の目を基準にした教育
・自分の体裁が悪いときは怒るが、それ以外は基本放置
・「あんたって本当に◯◯(悪いこと)」と常に言われる
・毎日誰かの悪口を聞かされる
ザッと簡単に書いてみましたが、実際このようなご家庭は珍しくはないのではないでしょうか。
私は小さい頃手がかからなすぎて将来が心配と言われるぐらい、出来の良い子だったそうです。(常に顔色ばかりうかがっていたのかもしれません。)
それが普通になっていたため褒められることもなく、何か上手くいかない時やテストで満点が取れなかった時は、いつも自分を責めるようになっていました。
父親は仕事で忙しくあまり家におらず、昔ながらの亭主関白で非常に厳しく、対等に会話もできなかったので『たまに帰ってくる怖い男の人』という感覚でした。
周りの友達がそれぞれの親と普通に会話しているのを見て、うちは何かが違うと気づいていました。
私は気づかないうちに
『ひとりの人間として認められていない』感覚になっていたのです。
中学生の時、担任とのやり取りの日誌に「早く認められる存在になりたい」と書いていたことを今でも覚えています。
認められたいから外で自分をアピールする。
しかしそこで出る杭は打たれることを知り、それからは目立たないように、みんなの中に上手く溶け込むことを意識しコミュニケーション力も徐々につき、大人になっていきました。
しかし、大人になっても癒されていなかった『認められたい』という想いが『共依存』につながることになったのです。
リベンジと投影
私は次に同じことを繰り返さないためにどうすればいいか、カウンセリングに行きました。
その時言われたことについて少し驚きましたが、腑に落ちたので記載します。
無意識のうちに引きずっていた癒されぬインナーチャイルド。
全ての方が当てはまるわけではありませんが、私の場合は過去の父親との関係性が、元夫との関係に関わっていた可能性が高そうだということでした。
小さい頃甘えたくても甘えられなかった父。
そこがぬぐえず、知らないうちに大きなひずみになっていた。
そして、その傷を癒そうと、幼い頃の父親に性質が似た相手を選ぶことがあるようです。
自分でも全く気づいていませんでしたが、その相手に過去の父親(認めてほしかった相手)を投影し、甘えようとする。
リベンジしようとすることがあるのだそうです。
言われてみれば確かに元夫と父は少し似たところがあったので、次は「父親と全く似ていないタイプを選んでみてもいいかもね。」とアドバイスをいただきました。
自分を確立し色々克服してからの話ではありますが、結果的に現在は父親と真逆のタイプのパートナーに出会い、日々愛されて幸せな毎日を過ごしています。
実際に以前、同じようなことを言われている女性がいました。
女性 「恋愛が同じ理由で、いつも上手くいきません。」
相談員「父親に会って腹を割って話しなさい。」
その後女性はお父さんに久しぶりに会い和解してから、それまでの恋愛と全く変わった、依存的ではないお付き合いができるようになったそうです。
もし私やその女性と同じようなことを繰り返してる方がいたら、幸せな恋愛をするための一歩目として、父親像(認めて欲しかった相手)とイメージを切り離した相手とうまくいくかもしれません。
また個人的な感覚としては、依存的になりやすい人ほど、追いかける恋愛よりも追われる恋愛にシフトしていった方が気持ちも楽でいられる恋愛ができるのではないかと感じています。
理想はまず、インナーチャイルドを癒すこと。
可能なのであれば、認めてほしかった相手とのわだかまりを小さくする行動をしてみるのが良いと思います。
例えば、勇気を出して向き合ってみるとか、その相手を許せるようになるなど。
私は父に対する見方が変わったことで受け入れられるようになり、だいぶ楽になりました。
親との関係に関してはまた別で詳しく書いていきますが、今は決して両親を憎んではいません。
子どもの頃からのこころの傷が原因で今も問題を抱えている人が、傷を癒し幸せになれますように・・・。